マッチ
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木や紙などでできた細く短い軸の先端に、発火性のある混合物をつけた形状をしている。リンの燃えやすい性質を利用している。
ブックマッチ現在日本で見られるマッチは、通常軸が木製で箱に収まっているものが一般的である。軸木にはポプラ、シナノキ、サワグルミ、エゾマツ、トドマツなどが使われるが、現在日本で製造されているマッチの軸木は殆どが中国やスウェーデンからの輸入品である。箱の大きさは携帯向けの小箱から、卓上用の大箱まで様々なものがある。また、軸が厚紙製で、折り畳んだ表紙に綴じられているブックマッチもある。
かつてはあらゆる着火に用いられたが、現在ではコンロやストーブなどの火を使う製品にはほぼもれなく着火装置が付き、タバコの着火用としてもライターが普及、さらに喫煙率の低下もあって、マッチの需要は大きく低下している。実際の用途としては、学校などで理科の授業にガスバーナーを点火するためというのが多い。なお喫煙器具の一種であるパイプは専用のライターもあるが購入時の場所が限定される為、マッチが利用されている。
かつてはどこの家にもマッチがあったことから、大きさの比較対象として、マッチを被写体の横に並べて写真を撮影することは現在でも見られる。
マッチ箱自体に広告を印刷することが可能であるため、安価なライターが普及した現在でも、飲食店や宿泊施設等では自店の連絡先等を入れたマッチを、サービスで客に配ることが多い。このような様々なマッチ箱を収集の対象とする者もいる。

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人間にとって火は重要であったが、火をおこすことは手間のかかる作業だった。 1827年にイギリスの化学者ジョン・ウォーカーが塩素酸カリウムと硫化アンチモンを頭薬とする摩擦マッチを考案した。形態的には現在のマッチとほぼ同じであったが、火付けが悪かった。
このため、1830年に、フランスのソーリアが黄燐マッチを発明した。これは頭薬をどんなものにこすりつけても発火するため普及したが、その分自然発火が起こりやすく、また黄燐がもつ毒性が問題となって、製造者の健康被害が社会問題化した。そのため、19世紀後半に黄燐マッチは禁止されてゆき、1906年、スイスのベルンで黄燐の使用禁止に関する国際会議が開かれて、黄燐使用禁止の条約が採択され、欧米各国は批准した。しかし、マッチが有力輸出商品だった日本は加盟しなかった。結局、1921年になってようやく日本は黄燐マッチの製造が禁止されたが、日本における黄燐による健康被害の実態については、不透明な部分が多い。
安全マッチその後、赤燐を頭薬に使用し、マッチ箱側面にヤスリ状の摩擦面をつけた赤燐マッチが登場。19世紀半ばには側面に赤燐を使用し、発火部の頭薬に塩素酸カリウムを用い、頭薬を側薬にこすりつけないと発火しない安全マッチが登場した。 米国では黄燐マッチ禁止後も摩擦のみで発火するマッチの需要があり、安全マッチの頭薬の上に硫化リンを使った発火薬を塗った硫化燐マッチが今日でも用いられている。この硫化燐マッチは強い摩擦を必要とするので、軸木が安全マッチより太く長い物が用いられるのが大半である。(ウィキぺディアから参照しています)